中小企業省力化投資補助金(一般型) ── 第8回公募と、賃上げまで含む要件
構成:一 いまの公募の状況/二 補助率と上限額/三 満たすべき要件/四 カタログ注文型との使い分け/五 つまずきの記録
第一章いまの公募の状況
| 回 | 受付 | 状況 |
|---|---|---|
| 第6回 | 令和8年4月15日〜5月15日 | 締切済み(採択発表は8月下旬予定) |
| 第7回 | 〜令和8年7月31日 | 締切済み(採択発表は11月中旬予定) |
| 第8回 | 令和8年8月18日 公募開始 | 申請受付は9月中旬、締切は10月中旬の予定 |
第7回については、令和8年熊本地震で被害を受けた熊本県内の事業者に限り、締切が8月14日頃まで延長されていました。県内の事業者向けの措置が実際に出ています。
第8回の申請受付開始と締切は、いずれもまだ「予定」の段階です。確定した日付は事務局の公募スケジュールで公表されます。ただし公募自体は8月18日に始まっているので、受付開始を待たずに要件の確認と設備の見積取得は進められます。この補助金は基本要件に数値の約束(労働生産性、1人当たり給与支給総額、事業場内最低賃金)が入るため、社内で合意を取るのに時間がかかります。日付が固まってから動き出すと間に合いません。
第二章補助率と上限額
| 従業員数 | 補助上限額 | 特例適用時 |
|---|---|---|
| 5人以下 | 750万円 | 1,000万円 |
| 6〜20人 | 1,500万円 | 2,000万円 |
| 21〜50人 | 3,000万円 | 4,000万円 |
| 51〜100人 | 5,000万円 | 6,500万円 |
| 101人以上 | 8,000万円 | 1億円 |
- 補助率は中小企業が2分の1、小規模企業者・小規模事業者・再生事業者が3分の2
- 大幅賃上げの特例(給与支給総額が年平均6.0%以上の増加など)に当たれば、上限が引き上がり補助率も3分の2に
- 最低賃金引上げの特例(地域別最低賃金+30円以内の水準)でも補助率3分の2
建設業は資本金3億円以下または常勤従業員300人以下で中小企業者に当たります。業種による除外はありません。
第三章満たすべき要件
この補助金の基本要件には、事業計画期間を通じた数字の約束が入っています。
- 労働生産性の年平均成長率 4.0%以上
- 1人当たり給与支給総額の年平均成長率 3.5%以上
- 事業場内最低賃金が、地域別最低賃金+30円以上
- 従業員21名以上は、一般事業主行動計画の公表
つまり省力化して浮いた分を、賃金に回すことまでが制度の設計です。「機械を入れて人を減らす」だけの計画では、この要件に届きません。
率は事業計画期間を通じた年平均成長率です。単年度で達成すればよいものではありません。
逆に言えば、賃上げをどのみち進める会社にとっては、その原資を作る投資として説明しやすい制度です。
第四章カタログ注文型との使い分け
| 一般型 | カタログ注文型 | |
|---|---|---|
| 対象 | オーダーメイド、複数機器の構成 | 国が省力化効果を認定した製品カタログから選ぶ |
| 審査 | 個別審査。省力化効果の根拠資料が要る | 簡易・迅速 |
| 受付 | 公募回ごと | 随時(令和9年3月末頃まで) |
公募要領は、カタログ掲載製品をそのまま入れる場合ではなく、周辺機器の組合せや複数機器の構成による場合に限り一般型の対象と整理しています。同じ設備でも、単体で入れるならカタログ、システムとして組むなら一般型という線引きです。
カタログ注文型は令和8年3月19日に見直され、受付期間が令和9年3月末頃まで延長されたほか、補助上限の引上げと収益納付の撤廃が行われました。
第五章つまずきの記録
| つまずき | 防ぎ方 |
|---|---|
| 交付決定の前に発注してしまった | 契約・発注は交付決定の後。納期の長い設備ほど逆算を |
| 賃上げの要件を後から知った | 給与支給総額と労働生産性の伸びは計画の前提。先に数字を置く |
| 単体の設備で一般型に出した | カタログ掲載品をそのまま入れるならカタログ注文型へ |
| 公募を見つけたときには締切間近 | 受付は約1か月。見積りと省力化効果の試算を先に用意する |
| 後払いの立替資金が用意できない | 補助金は事業完了後の入金。つなぎ資金を含めて計画する |
※公募回・要件・上限額は回ごとに見直されます。申請前に必ず中小機構の公募要領でご確認ください。
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