ICT施工 ── 中小がどこから入るか
導入費用の組み立ては建設業が使える補助金、BIMはBIM実務ノートで扱っています。
第一章i-Construction 2.0が目指しているもの
国土交通省「i-Construction 2.0 ~建設現場のオートメーション化~」(令和6年4月)による整理です。2023年度と比較した数値目標です。
ポイントは、これが省力化の話であって、高度化の話ではないことです。生産年齢人口が2割減ると見込まれるなかで、同じ量のインフラを整備し維持するために、少ない人数でやる。そのための三つの柱です。
建設会社の側から読み替えると、こうなります。人が採れないことを前提に、現場の回し方を変える。発注者の側もその前提で制度を組んできます。
第二章中小はもう入っています
国土交通省がi-Construction 2.0の2年目の成果として2026年4月28日に公表した内容です。自動施工は4件から9件、遠隔施工は21件から41件に増えています。効果の数字は個別の現場のもので、すべての現場で同じ結果になるとは限りません。
数字の意味を確かめておきます。ICT施工StageⅡとは、ICT建機を使うだけでなく、そこから出てくる施工データを実際の施工管理に使う取組です。起工測量から施工、出来形管理までを一続きのデータで回します。
効果として公表されているのは、たとえばアスファルト舗装の現場で1日の電話連絡が10回から0回、人員が12人から6人になったという例です。掘削工事では、機械の稼働データを使うことで設計変更の協議期間が5日から2.1日に縮まりました。
どちらも「機械が速くなった」話ではありません。連絡と協議にかかっていた時間が減ったという話です。人が減らせる理由はここにあります。
第三章どこから入るか
いきなり自動施工に行く必要はありません。順番があります。
- まず測量から。ドローンやレーザースキャナによる3次元測量は、外注でも始められます。起工測量と出来形管理の手間が先に減ります
- 次に建機。マシンガイダンス付きの建機はレンタルがあります。買う前に、自社の工種で効くかどうかを一現場で確かめられます
- データを使うのはその後。StageⅡの段階です。ここまで来ると、発注者との協議のスピードが変わります
投資が要るのは二番目からです。買う判断の前に、レンタルで一現場やってみる。これがいちばん安く確かめる方法です。
第四章入札での扱い
ICT施工の実績は、総合評価方式の加点や、工事成績評定に反映されることがあります。発注者ごとに扱いが違うため、狙う発注機関の入札公告と評価基準を先に確認してください。
ここで効いてくるのが順番です。加点項目になってから始める会社と、その前に一現場やっている会社とでは、初回の点が違います。制度が要件化する前に実績を作っておく。振興プランを予告編として読むのと同じ考え方です。
確認始める前に確かめる五つ
- 自社の主な工種で、ICT施工の対象工事が発注されているか
- 3次元測量を外注で試せる先があるか
- マシンガイダンス付き建機のレンタルで、一現場試せるか
- 狙う発注機関の総合評価で、ICT施工がどう評価されるか確認したか
- 設備投資をするなら、補助金の公募時期と決算期が噛み合うか
建設業許可・経営事項審査・入札参加資格を専門に扱っています。お客様の紹介で広がり、取引先は100社を超えました。
技術と設計の側から、評点の組み立てと施工体制について助言を受けています。
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