行政書士村上事務所

変更届 ── 2週間・30日、期限のちがいを一覧にする

許可は取ったあとが長い。そして変更届の期限は、思っているより短いです。役員が一人辞めた。事務所を移した。そのたびに届出が要ります。出し忘れが積み上がると、更新のときに一度に来ます。

01期限は三つに分かれる

ざっくり言うと、人に関することは2週間、会社の形に関することは30日、毎年の決算は4か月。この整理で、だいたい間違いません。

図 変更届の期限2週間以内30日以内4か月以内常勤役員等就任・退任・氏名変更商号・名称決算変更届毎事業年度終了後営業所技術者等交代・氏名変更営業所の名称・所在地新設・廃止も令第3条の使用人就任・退任資本金の額欠格要件に該当役員等の就任・退任廃業廃業日から30日以内人に関することは2週間、会社の形に関することは30日、と覚えると整理できます

建設業法第11条・第12条、建設業法施行規則第7条の2による。熊本県知事許可の場合は県の早見表もあわせてご確認ください。

022週間以内のもの

変更 根拠
常勤役員等、またはこれを直接に補佐する者が、要件を満たさなくなったとき 建設業法第11条第5項
常勤役員等でなくなった場合等で、代わるべき者・経営体制があるとき 建設業法施行規則第7条の2第2項
営業所技術者等が営業所に置かれなくなった場合等で、代わるべき者があるとき 建設業法第11条第4項
常勤役員等・営業所技術者等として証明された者の氏名変更(改姓・改名) 建設業法施行規則第7条の2第1項
欠格要件(法第8条第1号および第7号から第14号まで)に該当するに至ったとき 建設業法第11条第5項
健康保険等の加入状況の変更 建設業法施行規則第7条の2第3項
令第3条に規定する使用人の就任・退任・変更 許可行政庁の運用

ここでいちばん怖いのが、欠格要件に該当したときの届出です。役員が該当してしまった。出したくない届出ですが、出さないと、それ自体がさらに重い結果を招きます。

そして、常勤役員等と営業所技術者等が抜けたときは、代わりを立てられるかどうかが同時に問われます。2週間という期間は、代わりを探す時間としては短い。だからこそ、日ごろから「この人が抜けたらどうするか」を考えておくことに意味があります。

0330日以内のもの

建設業法第11条第1項は、法第5条第1号から第5号までの事項に変更があったときは30日以内としています。

変更
商号または名称
営業所の名称および所在地(従たる営業所の新設・廃止を含む)
資本金の額(出資総額を含む)
役員等の氏名(就任・退任・氏名変更)
個人の場合の本人の氏名、支配人の氏名
営業所ごとの業種の追加・廃止

廃業したときは、廃業の日から30日以内に廃業届を出します(建設業法第12条)。一部の業種だけをやめる場合も、その業種についての廃業届が要ります。

04毎年のもの ── 決算変更届

建設業法第11条第2項により、毎事業年度経過後4か月以内に、工事経歴書・財務諸表などを提出します。詳しくは第18講で扱います。

05出さないとどうなるか

影響 内容
更新できない 熊本県は「提出すべき届出書が提出されていない場合は、許可申請(更新、業種追加等)はできません」としています
経審が受けられない 経営事項審査の前に、決算の変更届出書の提出が必要です
監督処分 指示処分の対象になります(建設業法第28条第1項)
罰則 6月以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(建設業法第50条第1項)

罰則まで至ることは実際には多くありませんが、更新できない・経審が受けられないというところで、まず実害が出ます。そしてそれは、いちばん忙しい時期に来ます。

06忘れないための備え

きっかけ そのとき確認すること
役員の改選をした 就任・退任した方はいないか(30日)。常勤役員等に当たる方が抜けていないか(2週間)
事務所を移転した 営業所の所在地の変更(30日)。写真の撮り直しが要ることもあります
技術者が退職した 営業所技術者等だった方か(2週間)。代わりを立てられるか
増資した 資本金の額の変更(30日)。特定なら財産要件にも関わります
決算が確定した 決算変更届(4か月)

実務では、登記を変えたら建設業の届出も要ると覚えておくと、取りこぼしが減ります。商号、本店所在地、役員、資本金。登記事項の多くが、そのまま届出事項です。

07確認先

内容 確認先
変更届の期限 建設業法第11条・第12条、建設業法施行規則第7条の2(e-Gov法令検索)
熊本県での様式・期限 熊本県土木部監理課建設業班「建設業許可の申請書等について」
未提出の影響 熊本県土木部監理課「建設業許可に係る留意事項」

※期限や様式の運用は許可行政庁で異なることがあります。熊本県知事許可の場合は、県の最新の案内でご確認ください。

執筆体制

行政書士村上事務所熊本市/創業2004年

建設業許可・経営事項審査・入札参加資格を専門に扱っています。お客様の紹介で広がり、取引先は100社を超えました。

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