成長加速化五億円|行政書士村上事務所

中小企業成長加速化補助金 ── 二回分の採択率と、第3次に向けた準備

中小企業成長加速化補助金は、売上10億円以上100億円未満の会社が、100億円を目指すための投資を支援する制度です。補助上限5億円・補助率2分の1と規模が大きい一方、要件も重く、採択率は第1次16.3%、第2次25.6%でした。第3次公募は予定されていますが、日程は公表されていません。

構成:一 二回分の結果/二 制度の骨格と要件/三 建設業から見た使いどころ/四 準備の順序

第一章二回分の結果

第1次公募 第2次公募
申請受付 令和7年5月8日〜6月9日 令和8年2月24日〜3月26日
採択公表 令和7年9月19日 令和8年8月4日
有効申請 1,270件 872件
採択 207件 223件
採択率 約16.3% 約25.6%

申請が減って採択が増えたため、倍率は約6.1倍から約3.9倍に下がりました。要件の重さが知られて、見込みの薄い申請が減ったものと読めます。

図 二回分の申請と採択申請が減り、採択が増えた第1次公募申請 1,270採択 20716.3%採択公表 令和7年9月19日第2次公募申請 872採択 22325.6%採択公表 令和8年8月4日→倍率は約6.1倍から約3.9倍へ要件の重さが知られて、見込みの薄い申請が減ったと読める第3次は予定されているが、日程・公募要領とも未公表

中小企業庁および中小機構の公表値によります。採択率は採択件数÷有効申請件数です。

第3次公募について

令和8年8月時点で、公募を受け付けている回はありません。第3次の実施は予定されているものの、申請受付期間も公募要領も公表されていません。

第2次の不採択者には8月下旬を目途に不採択理由が個別に伝えられ、第3次への参考とするよう案内されています。準備をするなら、この期間が実質の猶予です。

第二章制度の骨格と要件

項目 内容
補助上限 5億円
補助率 2分の1
売上高 直近事業年度で10億円以上100億円未満
投資額 専門家経費・外注費を除く補助対象経費で1億円以上(税抜)
賃上げ 今後5年程度で、従業員1人当たり給与支給総額の年平均上昇率4.5%以上
100億宣言 公募申請時までに、ポータルで公表されていること
事業実施期間 交付決定日から24か月以内
「100億宣言」は申請前に済ませておく必要があります

これは申請書の一項目ではなく、申請時点で外部に公表されていることが条件です。売上100億円を目指す計画、課題と解決策、組織体制を整理して公表します。

公募が始まってから着手すると間に合いません。第3次を狙うなら、日程の公表を待たずに宣言の準備を進めるのが順序です。

第三章建設業から見た使いどころ

売上10億円以上という要件で、対象になる建設会社は限られます。熊本県内で該当するのは、地場でも上位の層です。

ただし、当てはまる場合の支援規模は他の制度と桁が違います。補助上限5億円は、省力化投資補助金(一般型)の最大8,000万円、ものづくり補助金と比べても大きい枠です。

制度 補助上限 向く投資
成長加速化 5億円 拠点の新設・大型設備。売上を倍以上にする構想
省力化投資(一般型) 8,000万円 人手不足への対応。ICT建機・自動化
ものづくり 制度による 加工の内製化・新サービスの開発

対象経費には建物費(拠点の新設・改修)が含まれます。自社の投資に使えるだけでなく、この補助金を使う施主の工事を請ける側という関わり方もあります。売上10億円規模の製造業や物流業が拠点を建てる場面は、地場建設業の受注機会です。

第四章準備の順序

  1. 売上高要件に当たるか確認する ── 10億円未満なら、他の制度を見ます
  2. 100億宣言の内容を固める ── ここが最も時間がかかります。公募日程を待つ必要はありません
  3. 投資1億円以上の計画を組む ── 補助対象経費の考え方は公募要領で確認します
  4. 賃上げ4.5%の実現可能性を検証する ── 5年間の約束です。達成できない計画は出さない
  5. 金融機関と事前に話す ── 自己負担分の資金計画が問われます

※公募回ごとに要件・上限額は見直されます。第3次の内容は公表され次第、公募要領でご確認ください。

売上10億円以上の会社であれば、検討する価値のある規模です。要件に当たるかどうかの判定と、100億宣言の組み立てからご相談いただけます。

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