許可業者数二年連続|行政書士村上事務所

建設業許可業者数、3年連続で増加 ── 総数の裏で、一般が減り特定が増えた

国土交通省が令和8年5月15日に公表した調査によると、全国の建設業許可業者数は483,823業者。前年から123業者増え、3年連続の増加となりました。ただし総数の動きは+0.03%とほぼ横ばいで、読むべきは中身の入れ替わりのほうです。特定が増えて一般が減り、解体が増えて建築が減っています。

構成:一 数字の全体像/二 一般が減り、特定が増えた/三 業種の入れ替わり/四 熊本県の状況/五 自社の判断にどうつなげるか

第一章数字の全体像

区分 令和8年3月末 対前年
総数 483,823業者 +123業者(+0.03%)
大臣許可 10,627業者 +91業者(+0.9%)
知事許可 473,196業者 +27業者(+0.01%)
一般建設業 457,617業者 ▲0.1%
特定建設業 50,511業者 +1.6%

※一般と特定は重複して保有できるため、両者の合計は総数を上回ります。

ピークだった平成12年3月末と比べると117,157業者(▲19.5%)減っています。長期の減少局面が令和5年度末で底を打ち、そこから3年続けて微増している、というのが今の位置です。

図 総数の裏で起きていること総数は横ばい。中身が入れ替わっている総数 483,823業者+123業者(+0.03%)3年連続の増加一般建設業▲0.1%特定建設業+1.6%元請の側へ回る会社が増えている業種でも入れ替わりが起きている解体工事業+3.2%塗装工事業+2.8%建築工事業▲1.8%熊本県は7,058業者(+10業者)。会社の数は増えていない一社あたりが受ける仕事の量が増えている、という状態

国土交通省「建設業許可業者数調査の結果について(令和8年3月末現在)」より。増減率は対前年です。

第二章一般が減り、特定が増えた

総数より、この差が読みどころ

一般が0.1%減る一方で、特定は1.6%増えています。特定建設業許可は、元請として下請に出す代金の総額が5,000万円以上(建築工事業は8,000万円以上)になる場合に必要な許可です。

つまり、元請の側へ回ろうとする会社が増えているということです。財産的基礎(資本金2,000万円以上・自己資本4,000万円以上など)というハードルを越えてでも、下請に出す規模の仕事を取りにいく動きが数字に出ています。

大臣許可が0.9%増えているのも同じ方向です。複数の都道府県に営業所を置く会社が、わずかですが増えています。

資本金の階層で見ると、300万円以上500万円未満の法人が21.0%で最多。個人と資本金3億円未満の法人で99.5%を占めます。業界の姿は変わっていません。その中で、上に伸びる会社と、そうでない会社に分かれ始めているという読み方になります。

第三章業種の入れ替わり

増えた業種 対前年 減った業種 対前年
解体工事業 +2,255業者(+3.2%) 建築工事業 ▲2,626業者(▲1.8%)
塗装工事業 +2.8% 造園工事業 ▲1.3%
内装仕上工事業 +2.3% 土木工事業 ▲0.8%

業者数そのものが多いのは、とび・土工工事業の184,825業者(38.2%)と建築工事業の140,967業者(29.1%)です。

解体の伸びは、市場が動いている合図

3.2%増は、業種別で突出しています。建物のストックが更新期に入り、解体・改修の需要が実際に増えていることの反映と読めます。

解体工事業は、解体工事業登録との使い分けがあり、500万円未満の工事だけなら登録で足ります。許可業者が増えているということは、500万円以上の解体を請ける会社が増えているということです。

第四章熊本県の状況

熊本県の許可業者数は7,058業者。前年の7,048業者から10業者増えました(+0.1%)。全国の+0.03%より、わずかに伸びが上回っています。

半導体関連の需要が続く局面ではありますが、業者数が急に増えているわけではありません。会社の数は変わらないまま、一社あたりが受ける仕事の量が増えているという状態です。人手不足の話と、そのまま重なります。

第五章自社の判断にどうつなげるか

  1. 特定への切替えを検討する時期か ── 下請に出す総額が基準に近づいているなら、財産要件の達成には年数がかかります
  2. 業種追加の余地はあるか ── 解体・塗装・内装が伸びています。自社の技術者で取れる業種が眠っていないか
  3. 競合の数は増えていない ── 熊本の業者数はほぼ横ばい。価格ではなく体制で選ばれる余地があります

※数値は国土交通省「建設業許可業者数調査の結果について(令和8年3月末現在)」(令和8年5月15日公表)によります。

特定建設業への切替えや業種追加は、要件を満たせるかどうかの見通しを先にお出しできます。決算期の前にご相談いただくと、打てる手が増えます。

執筆体制

行政書士村上事務所熊本市/創業2004年

建設業許可・経営事項審査・入札参加資格を専門に扱っています。お客様の紹介で広がり、取引先は100社を超えました。

顧問技術士・一級建築士

技術と設計の側から、評点の組み立てと施工体制について助言を受けています。

chiou.jp株式会社地央/姉妹サイト

不動産・都市計画・開発許可・農地転用の実務ノートを100本以上載せています。土地から入る案件は、あわせてご覧ください。

無料診断 ── 「うちは取れるのか」を、着手前にはっきりさせます

建設業許可の要件を満たせるのか。経営事項審査で狙った評点・等級に届くのか。行政書士村上事務所が御社の状況を伺い、見通しと、足りないものを診断してお伝えします。熊本で創業20年・支援実績100社超。判断の材料をお持ち帰りいただくところまでが無料です。

建設業許可経営事項審査・評点対策入札参加資格 / 096-285-3993(平日10:00〜12:00/13:00〜17:00)|お問い合わせ

PAGE TOP