共同建替え調査費補助|行政書士村上事務所

優良建築物等整備事業 実務ノート ── 共同建替えを起こす「調査費補助」の使い方

優良建築物等整備事業は、市街地の共同建替え・マンション建替え・敷地の共同化などを支援する国の補助制度です。調査設計費や共同施設の整備費に補助が入るため、地権者にとっては建替え検討の入口を軽くする道具、建設業者にとっては提案営業の道具になります。制度の骨格と、熊本での使いどころをまとめます。

構成:一 制度の骨格/二 何に補助が出るのか/三 使える場面(熊本の文脈)/四 進め方 ── 市との事前協議がすべて/五 建設業者にとっての意味

第一章制度の骨格

図 補助の対象と、逆算の起点何に補助が出るのか調査設計計画費事業計画・地盤調査建築設計など土地整備費既存建物の除却費補償費など共同施設整備費空地・通路・駐車場供給処理施設など構想段階の費用に補助が入るのが、この制度の勘所補助率はおおむね対象費用の3分の1(国6分の1+市6分の1)が基本形年度予算の制度だから、逆算が要る前年度 夏〜秋市の予算要求事前相談予算化の有無・要綱合意形成地権者の勉強会事業計画から工事へ採択→調査設計→工事※実施主体は市町村。その年度に市が予算化しているかが入口になる。 要件はタイプと自治体要綱で異なる。

工事の補助金である前に、眠っている建替え需要を起こすための制度です。効くのは構想段階の調査設計費です。

  • 実施主体は市町村(国と地方が補助を分担)。つまり「熊本市がその年度に予算化しているか」が入口です
  • 対象となる整備の型:共同化タイプ(隣接地権者の共同建替え)、市街地環境形成タイプ(空地・通路の確保)、マンション建替えタイプ など
  • 主な要件の例:一定以上の敷地規模、耐火・準耐火建築物、空地の確保率、三階以上 等(タイプと自治体要綱により異なる)

第二章何に補助が出るのか

対象 内容
調査設計計画費 事業計画・地盤調査・建築設計等。構想段階の費用に補助が入るのが最大の特徴
土地整備費 既存建物の除却費・補償費等
共同施設整備費 空地・通路・駐車場・供給処理施設等

補助率はおおむね対象費用の1/3(国1/6+市1/6)が基本形。事業全体から見れば一部ですが、「最初の一歩(調査設計)」と「共同化ゆえに増える費用」に効くよう設計されています。

第三章使える場面(熊本の文脈)

  • 老朽ビル・店舗の共同建替え ── 中心市街地の細分化した敷地は単独建替えが困難。共同化で敷地規模要件を満たす発想
  • 旧耐震マンションの建替え検討 ── 合意形成の前段の調査費に補助が入ることが、管理組合の背中を押します
  • 市街地再開発事業まではいかない中規模案件 ── 再開発の重装備が要らない規模感の受け皿として

第四章進め方 ── 市との事前協議がすべて

  1. 市の担当課への事前相談 ── 予算化の有無・要綱・スケジュールの確認から。ここを飛ばした計画は進みません
  2. 地権者の勉強会・合意形成(この段階の支援に補助が効く)
  3. 事業計画の作成→補助採択→調査設計→工事
  4. 年度予算の制度なので、市の予算要求スケジュール(前年度夏〜秋)から逆算して動くのが実務です

第五章建設業者にとっての意味

この制度は「工事の補助金」である前に、眠っている建替え需要を起こす装置です。老朽ビルの地権者に「調査費に補助が入る検討方法があります」と言える建設会社は、相見積りの前の段階で案件に入れます。合意形成・都市計画・許認可がからむ領域なので、当事務所の都市計画側の知見(chiou.jp)と連携して、構想段階からの伴走が可能です。

※要件・補助率・予算化の状況は自治体・年度で異なります。具体の敷地での可否は熊本市の要綱確認と事前協議で判断します。

候補地(自社保有・顧客の土地)がある方は、まず「制度に乗る敷地かどうか」の一次判定からご相談ください。不動産・土地活用LPへどうぞ。

執筆体制

行政書士村上事務所熊本市/創業2004年

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顧問技術士・一級建築士

技術と設計の側から、評点の組み立てと施工体制について助言を受けています。

chiou.jp株式会社地央/姉妹サイト

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