住宅瑕疵担保履行法 ── 基準日は3月31日、届出は4月21日まで
毎年の届出という点では決算変更届と同じ性質ですが、こちらは決算期ではなく年度で時期が固定されています。
第一章年に一度、4月に来ます
住宅瑕疵担保履行法にもとづく資力確保の義務です。対象は新築住宅で、建設業許可を受けて請け負う場合と、宅建業免許で売買する場合の両方にかかります。届出先と様式は許可・免許の区分によって異なります。
対象は新築住宅です。基準日である3月31日までの1年間に引き渡した新築住宅について、保険に入っていたか、供託していたかを届け出ます。
資力を確保する方法は二つあり、多くの会社は保険を選びます。保険法人と契約し、住宅ごとに保険をかける形です。供託は、引き渡した戸数に応じた額を法務局に預ける方法で、まとまった資金が要ります。
第二章建設業と宅建業は、別々に届け出ます
ここが実務で混乱するところです。建設業許可と宅地建物取引業免許の両方をお持ちの会社は、請負契約で引き渡したぶんは建設業者として、売買契約で引き渡したぶんは宅建業者として、それぞれ届け出ます。
自社で土地を仕入れて建てて売る、いわゆる建売の場合は宅建業者としての届出です。施主から請け負って建てた場合は建設業者としての届出になります。同じ会社が同じ年に両方やっていれば、届出も両方です。
第三章出さないとどうなるか
届出をしないままでいると、基準日の翌日から起算して一定の期間を過ぎた後、新築住宅の請負契約や売買契約を新たに結べなくなります。営業そのものが止まる種類の措置です。
「引き渡しがゼロだったから出さなくてよい」と考える会社がありますが、実績がない場合も届出は必要です。ゼロならゼロと届け出ます。ここが決算変更届と同じで、いちばん多い落とし方です。
第四章つまずきの記録
引き渡し日を年度で数えていなかった
数えるのは基準日までの1年間に引き渡した住宅です。契約日でも着工日でもありません。年度末に引き渡しが集中する会社は、3月中の引き渡し分が翌年度に回らないか確認してください。
保険の申込みが引き渡しに間に合わなかった
保険は、着工前や工事の途中に申し込み、検査を受ける仕組みです。引き渡してから遡って入ることはできません。設計の段階から段取りに入れておく必要があります。
売買のぶんを忘れていた
建設業の届出は出したが、建売で売ったぶんの宅建業者としての届出が抜ける。両方の資格を持つ会社に起きやすい抜け方です。
確認4月に確かめる四つ
- 3月31日までの1年間に引き渡した新築住宅の戸数を数えたか
- 請負のぶんと売買のぶんを分けて数えたか
- すべての住宅について、保険または供託の裏づけがあるか
- 引き渡しがゼロでも、届出は出すか
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