「補助金の上限なし!?」知らなきゃ損する、令和7年度「資源循環システム補助金」の意外なポイント5選
導入:あなたのビジネスも対象かも?GX時代の新たなチャンス
「サーキュラーエコノミー」や「GX(グリーン・トランスフォーメーション)」が事業戦略で重要性を増す一方、具体的な政府支援は制度横断で複雑です。ここでは、経済産業省が所管し、一般社団法人低炭素投資促進機構が執行する令和7年度「産官学連携による自律型資源循環システム強靱化促進事業」(以下、本事業)について、公募資料に基づく要点を踏まえ、二次公募や今後の展開に備えるための5つの意外なポイントをわかりやすく整理します。
本題:見逃せない5つの重要ポイント
1. 単なるエコではない。国のGX戦略に位置づく中核施策
本事業は、公募資料上、「成長志向型の資源自律経済戦略」や「GX実現に向けた基本方針」等との整合が示されています。財源面でもGX経済移行債の枠組みが言及されており、脱炭素と経済成長の両立を早期に進める取り組みが支援対象です。なお、こうした位置づけは政策的な重みを示す一方で、個別案件の採否や金額を保証する趣旨ではありません。
2. インパクト大:「1件あたりの上限額なし」
公募概要には「1件あたりの上限は設けていない」旨が明記されています。補助率は中小企業等で1/2以内、その他(大企業等)で1/3以内。大型の実証・設備投資を想定しやすい設計ですが、実際の採択規模は審査結果と予算の範囲で決定されます。上限規定がないことは「巨額採択を約束する」ものではない点に留意が必要です。
3. 対象はリサイクル工程に限定されない(ライフサイクル全体を射程)
本事業の「資源循環システム」は、素材リサイクルを超えて製品ライフサイクル全体をカバーします。主な対象は次の3類型です。
- 再生材の活用:自動車・バッテリー、電気電子、包装、プラスチック、繊維などで、再生材を原料に用いた製品製造の技術開発・設備投資
- 環境配慮型ものづくり:長寿命化や再資源化容易性に資する設計・製造の技術開発・設備投資
- CE(サーキュラーエコノミー)コマースの促進:リユース、リファービッシュ等を支える技術開発・設備投資や関連プラットフォーム
製造業のみならず、製品設計、修理・再生サービス、流通・プラットフォーム事業者にも検討余地があります。個別案件の適合性は、対象要件の精査が前提です。
4. 資金繰りを後押しする柔軟な運用(事前着手・概算払い・複数年度)
公募要領上、所定の手続きを満たすことを条件に、次のような運用が規定されています。
- 事前着手:交付決定日前に発生した経費が補助対象として認められる場合がある
- 概算払い:必要と認められる経費について前払いが可能
- 複数年度:事業期間は交付決定日から最長で令和10年2月29日まで
いずれも手続・要件の充足が必要で、案件ごとの認定可否は事務局の判断に依存します。キャッシュフロー面の不確実性を抑えつつ、研究開発や大規模投資に取り組みやすい枠組みといえます。
5. いきなり本申請が不安なら「事前申請」で適合性確認
任意の事前申請期間が設けられており、政策趣旨との整合や計画の妥当性について事前のフィードバックを受ける機会があります。趣旨と合致しない場合は、別制度の活用を案内される場合もあります。申請リソースを投入する前に、方向性の「擦り合わせ」ができる点が実務上の利点です。
まとめ:未来のビジネスを構想する絶好の機会
本事業は、上限額の規定なし、ライフサイクルを通じた広い対象範囲、事前着手・概算払い・複数年度といった柔軟性を備え、GXの政策文脈に沿った大型施策です。もっとも、個別案件の採択可否や金額は審査と予算の範囲で決まるため、費用対効果、技術的実現性、社会実装性、サプライチェーン波及などの論点を丁寧に設計・説明することが不可欠です。
この枠組みを踏まえ、貴社ならどのような資源循環型の製品・サービス・プラットフォームを構想し、実装しますか。次の公募に向け、要件の精査と計画の磨き込みを進めていきましょう。
実務メモ(確認推奨)
- 応募は原則jGrants経由。GビズID(プライム)の事前取得が必要。
- 類型・対象経費・間接経費・体制要件・マイルストーン・KPI等は公募要領で必ず最新を確認。
- 事前着手・概算払い・事前申請は、期日・証憑・申請様式等の条件充足が前提。