㍿三成開発 村上事務所

太陽光パネルの「その後」を知っていますか?政府の動きから見える3つの重要な視点

1. 太陽光パネルの廃棄・資源循環へ、段階的に備えが進む

2030年代半ば以降、使用済み太陽光パネルの発生量が増加するとの予測があります。経済産業省資料では、2035〜2037年頃に年間17〜28万トン規模という推計も示されています(推計には幅があります)。

こうした将来の課題に備える取り組みの一つとして、NEDOは「太陽光発電導入拡大等技術開発事業/循環型社会構築リサイクル技術開発」を進めています。予告情報では、以下の技術開発テーマが挙げられました。

  • 太陽電池モジュール分離処理技術開発
  • マテリアルリサイクル技術開発

パネルを構成するガラス・アルミ・セル等を効率的に分離し、資源として循環させる技術を育てることが狙いです。これは「すでに解決した」という段階ではありませんが、将来の環境負荷に備え、研究開発フェーズが進められているという現実が見えてきます。

2. 2050年カーボンニュートラルへ、近い将来から始まる具体的プロジェクト

2050年のカーボンニュートラル実現は大きな目標です。しかし、それを支える道のりは、意外にも私たちの身近な時間軸から動き出しています。

今回の公募予告では、公募時期:2025年10月下旬〜11月下旬事業期間:2025〜2029年度(最長5年間)と明確に示されています。壮大なビジョンも、こうした5年単位の実証と検証の積み重ねによって実現を目指していると理解できます。

3. 企業と大学に開かれた枠組み——協働で挑む循環型社会

公募の対象者は、企業(団体を含む)大学等とされています。産業界の実用技術と、大学の材料科学などの知見を組み合わせる産学連携型の取り組みが重視されています。政府はその連携を促す役割を担い、技術の実証と普及の足がかりをつくるイメージです。

「オールジャパン体制」と呼べるかは、今後の参加主体や体制次第ですが、広く門戸を開き、国内拠点を前提とした研究開発支援が示されています。

おわりに:未来を見据える視点を持つということ

今回のNEDO公募予告から見えてきたのは、

  • 使用済みパネルへの早期の備え
  • 近い将来からの具体的な研究開発の開始
  • 企業・大学による協働の枠組み

といった、堅実で段階的なアプローチです。普段あまり目にしないこうした計画が、クリーンエネルギー社会を支える“静かな基盤”となっています。これから私たちが注目すべき技術や政策は何か——その問いを持ち続けることが、持続可能な未来づくりの一歩になるはずです。

参考(一次情報)

記載内容は公開情報に基づき、日時・要件等を確認のうえ作成しています。最終判断は最新の公募要領・官公庁資料でご確認ください。

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